住宅団地

遺品整理

しかし、建て替えそのものが出来ないとなると、現状を如何に改善すべきかを検討すとりわけ広い敷地を有する多摩ニュータウン内の初期の団地では、ることも可能で、余剰敷地を活用した定住促進のためのバリアフリー住宅の整備など、団地内で住み替え定住が可能な方策を導入することが良いコミュニティを継続させるポイントとなる団地の場合、1棟のマンションと違い、広い土地があることで部分的な建て替えや空き敷地に新築するということも可能であることから、住み続ける団地づくりのために知恵を出して環境改善を図ることが出来るのが魅力でもある。
今後の団地の活用方法は、今あるものを如何に活かして不足しているものを足していくかがキーポイントになる団地再生の動き多摩ニュータウンの団地再生は、開発初期の諏訪二丁目住宅団地で進んでいる。五階建て階段室タイプ、戸当たり住戸面積四八平方メートル、六四〇戸の住宅群は三五年の年月を経て豊かな緑と丘陵地形の高低差のある景観で独特の雰囲気を醸し出す団地として育まれている。

隣棟間隔の広い空間には緑の芝生の広場があり、陽光に照らされた芝面はよく建物の管理も自主的に行われていて、見かけ上は構造的な問題は見ら手入れされ美しいれないコンクリート壁構造で建築されている。
及び本契約条項のいずれかに違反した時。元来、壁構造は強度のある構造形式で耐震的にも信頼の置ける永続的な活用ができる建物である。この団地が今、国の補助金や市都の税金を投入して全面建替のための検討に入っている。初期の入居からすでに八〇パーセントの住民が入れ替わっている現状から、極端な高齢化で困っている団地ではないし、団地内には子供たちも比較的多く、若い世代も定住している。年齢構成は多摩市全体とそれほど変わらないという現状から、バリアフリー化が緊

急に必要だという状況ではない。
狭くて住みづらいことは理解できるが、住まいの狭さ適合する小規模世帯にとって取得しやすい価格であることからこそ入居できた世帯も多いここで五人を育てたという方もいるのだから、狭いながらも楽しい我が家と思えば、住み続けることはできる。住み続けることに違和感が無いのに何故建替を検討するのか、その理由は見あたらない。
あえて挙げるとすれば、敷地にゆとりがあり、増床するのに効果的。つまり余っている容積を売れば建替が容易だろうという不動産投資をベースとした考え方がある。

特定の財産をわたす

もう一つあるとすれば、三五年の経過が建設当時の施工不良やその後のコンクリートの管理などの不備で構造的な問題を孕んでいて、予測されている震災に耐えられない構造であることなどが挙げられる。その場合、同時期建設の都市機構の賃貸住宅も同様な危険性が潜んでい必ずしも諏訪団地だけの問題でもないようにも思うし、ることになり、例え欠陥があったとしてもすべての棟の問題ではなく、一部の棟の改善で済む事だから全体の建替検討には及ばないと考えるのが自然である建築技術は年々向上している。当時のコンクリートが中性化していても、その進行を抑え建物を長期に活用する術はある。
従って建て替えないで良好な環境を維持していくという選択肢があるはずである。不動産は利用されてこそ価値である。世帯が小規模になってきている状況の中では四八平方メートルのコンパクト住宅は貴重である。住み続けられない高齢者はすでに転居しているし、今後の高齢化のためには、ゆとりのある敷地を活用した住宅を管理組合が建設すれば良い。

利便地区に位置する団地は必ずしも建替が結論ではなく、既存建物の活用を進めつつ、不足しているものを計画的に補っていくことが、もう一つの解になるのではないかと考えている。事を急がせないで、立ち止まって考えようではないか。コンクリートの中性化は外気の流入を防ぐことでコントロールできるし、建物に対する雨がかりを制御するためには屋根庇を取り付けることで対応可能だ。

預金と借金の両建て建物の寿命が伸びれば、あとは階段周りの手摺りや床面の滑り止めなど安全性のアップと外壁デザインの見直しで建物景観も一新できる。建物イメージがグレードアップすると同時に設備も改善しよう。給排水ガス電気、そしてインターネットなど通信関係も向上させると建物の利用価値は倍増する。何も建替だけが資産価値の向上に繋がるものではないことに気づくだろう。集会所や共用周りの外部空間の改善を進めよう。並行して、急な階段をなめらかにしよう。敷地を二分する敷地の高低差を緩和するためのエレベーターを設置しよう。
高齢者のめにはやるべき事はたくさんある。こうした計画や改善に補助金を使えないものか。建て替え一辺倒の補助金ではなく、住み続けることを支援する補助制度であってもらいたいまちづくりの呼び水はスクラップアンドビルトからコンバージョンの時代に入っているのだから……。二00七年六月現在、諏訪二丁目住宅は全面建替に向けて歩を進めている。六四〇戸を一二00戸に建て替える-括建替事業が軌道に乗りつつある。

これには事務局として私の「多摩ニュータウン·まちづくり専門家会議通称所属するたま·まちせん」も支援しているが、決して全面建替が望ましい姿としているわけではなく、これまで団地管理組合

が主導的に進めてきた10年余りに渡る建替事業の道筋が、遺漏無き事業として慎重に公平に行われることを希求しての役割と思っている。
とりわけ、大規模な開発が地域にもたらす影響は大きい。
こうした動きに対して地域との整合性をとり、さらに建替事業が地域にもたらす活性化の動きを誘発するものであることを認識した上で、近隣商店街や公的賃貸住宅の活用、さらには周辺居住者のコミュニティのあり方などを検証し、建替事業を通じて発生する新たな環境整備や地域活動を誘引する切っ掛けとなればと考えている。
補助金を管理する行政の立場ではなく、直接的に影響を受ける居住者でもない地域の専門家の立場で、地域をマネジメントする役割を担えるかもしれないと考えている注記(一四)

改葬許可書

多摩ニュータウンの暮らしを解く

住民参加の仕掛けを育てる顔の見える団地と顔の見えないマンション私の住んでいる団地は一四0戸程の中層住宅と1110戸ほどの低層住宅の組合わさった建物配置で、全員共有の集会所やミニ公園を囲むように配置された一団の団地である。
管理組合組織は変則で低層、中層、集会所の三つの組合を持つという独特の組織体制になってもっぱら自治会的な活動が主になて、集会所の管理組合は団地全体の管理組織として、り、低層、中層管理組合の理事が兼務するという構成である。四階建て、中層住宅は三階建て、五階建ての棟の組み合わせで10棟、コミュニティは階段型でエレベーターはなく上下階の顔合わせは頻繁である。

建物の管理は棟別に行われていることから、棟別に物事を決めるという点で棟単位のコミュニティも形成されており五階までの住宅群は階段の異なる隣戸の様子も窺いながら生活し、つかず離れずの関係がある。低層住戸も権利は戸建てと同様に敷地分割されているものの建物は二戸が一また、棟という単位で建設され、実態としては長屋構成になっている。
中層住宅は階段型のコミュニティであるが建物の維持管理は中層住宅全体で管理されることから、必然的に中層住宅の利害が一致して一つのコミュニティが成立する。
また、低層住宅は権利的には敷地が分離した戸建て住宅と法的にはなっているものの、鉄筋コンクリートの建物の屋根が一体となっていることと、建築協定で建物の利用に制限が掛かっていることから、やはり価値観の共通するコミュニティが形成されている。
そして、中層の組合員と低層の組合員が共通に利用する集会所やゴミ置き場、そして共有の道路や広場などの管理は共通の資産管理を通じて低層と中層の団地全体のコミュニティを醸成する為にうまく機能している。こうした建物環境の中で、全体の世帯数も程々であることが功を奏してか、コミュニティのまとまりは強い。
ゆたかがおか入居して110年、毎年の餅つき大会に始まって、夏はそうめん流しが定例となり、夜の映画会や飲み会も頻繁に行われていて、昼にはガーデニングクラブが団地全体の花を飾り、シニア世代中心のグループが団地を見回り安全安心をチェックする。いつの間にか男性も女性も子供も大人もお年寄りも参加する顔の見えるコミュニティが育っている。一方、最近の民間マンションのコミュニティ環境はどのようになっているだろうか。多摩ニュータウンでも二000年以降、開発主体が民間となって急速に高密度なマンション供給や住宅地開発が進んでいる。
多摩ニュータウンの公的な住宅団地の一戸あたりの敷地面積が00平方メートルが標準だったのだが、それがバブル期には七五平方メートルになり民間の開発になるとさらに狭められ五平方メートルに、そして中には二七平方メトルというマンションまで建設されている。一戸当たりの敷地面積が狭ければ、当然、高く建物を積み上げる必要があり、必然的に大規模な高層や超高層の塊の建物が現れてくる。
建物の詰まり具合を表現するのに容積率という基準がある。
敷地の面積に対して部屋内

の床面積の合計をパーセントで表したもので、100平方メートルの敷地に床の合計面積が100平方メートルの住宅を建てれば一00パーセントという事になるが、初期の多摩ニュータウンでは五〇パーセントが標準だった。